TOP医師監修コラムピル・避妊治療ピルは保険適用になる?条件・種類を解説|LEP・OCの違いは?

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ピル・避妊治療

当記事の監修医師

倉田照久

医療法人 御照会 理事長

倉田照久

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渋谷文化村通り皮膚科 院長

ピルは保険適用になる?条件・種類を解説|LEP・OCの違いは?

ピルは保険適用になる?条件・種類を解説|LEP・OCの違いは?

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当記事の主な参照元:
避妊|女性の健康推進室「ヘルスケアラボ」
OC・LEPガイドライン 2020年度版|日本産婦人科学会
子宮内膜症|日本産婦人科学会
月経困難症|ヘルスケアラボ

ピルには、避妊を目的としたOC(低用量ピル)と、月経困難症や子宮内膜症などの治療を目的としたLEP(保険適用ピル)があり、種類によって保険適用の有無が異なります。

本記事では、ピルが保険適用になる条件や対象となる種類、LEPとOCの違いについてわかりやすく解説します。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の診断や治療を目的としたものではありません

症状や服用方法について不安がある場合は、自己判断せず医師に相談してください。

ピルは保険適用になる?

ピルは保険適用になる?

ピルはすべてが保険適用になるわけではなく、服用する目的や処方される薬剤によって異なります。ここでは、保険適用となるケースや条件について解説します。

保険適用になるのは「治療目的」の場合

ピルが保険適用となるのは、月経困難症や子宮内膜症などの治療を目的として処方される場合です。医師が診察を行い、症状や病状に応じて治療が必要と判断した際に、保険適用の対象となることがあります。

主に保険適用の対象となるのはLEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)製剤です。LEPは、月経困難症や子宮内膜症に伴う症状の改善を目的として承認されている薬剤です。

症状や体質に応じて、医師の判断のもと使用されます。

避妊目的のピルは保険適用外

避妊を目的として服用するOC(低用量経口避妊薬)は、病気の治療ではないため、原則として保険適用外となり、自費診療で処方を受けます。

また、性交後に妊娠を防ぐために服用するアフターピルも、基本的には自由診療となります。保険診療では治療を目的とした医療行為が対象となるため、避妊など本人の希望による処方は保険適用の対象外です。

ピルの保険適用条件

ピルが保険適用となるためには、月経困難症や子宮内膜症など、保険診療の対象となる疾患について医師の診断を受ける必要があります。

さらに、治療目的であっても、保険適用が認められているLEP製剤などの薬剤が処方されることが条件です

月経痛があるといった自己申告だけで保険適用になるわけではなく、診察や検査を踏まえて医師が治療の必要性を判断します。

低用量ピルとは?OCとLEPの違い

低用量ピルとは?OCとLEPの違い

低用量ピルには、避妊を目的とした「OC」と、月経に伴う症状の治療を目的とした「LEP」の2種類があります。

どちらも女性ホルモンを含む薬剤ですが、承認されている目的や保険適用の有無が異なるため、それぞれの特徴を理解することが大切です

OC(低用量経口避妊薬)とは

OC(低用量経口避妊薬)は、主に避妊を目的として使用されるピルです。排卵を抑制する作用などにより避妊を目的として使用される薬剤で、避妊目的で処方される場合は自由診療となります。

代表的なOCには、マーベロン、トリキュラー、ファボワールなどがあります。避妊だけでなく、月経周期を整えたい場合などに使用されることもありますが、処方の可否は医師が判断します。

LEP(保険適用ピル)とは

LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)は、月経困難症や子宮内膜症などに伴う症状の治療を目的として使用される薬です

OCと同じように女性ホルモンを含んでいますが、承認された効能・効果が異なることから、保険診療の対象となる場合があります。LEPが保険適用となるのは、避妊ではなく治療を目的として承認されているためです。

LEPにも避妊効果はある?

LEPにも排卵を抑える作用があるため、妊娠を防ぐ効果が期待できます。しかし、LEPは避妊を目的として承認された薬ではありません。

そのため、避妊を主な目的とする場合には、避妊用として承認されているOCを使用することが一般的です。自分の目的に合った薬剤を選択するためにも、医師へ相談しましょう。

ピルが保険適用になる主な病気・症状

ピルが保険適用になる主な病気・症状

ピルの保険適用は、医師によって治療が必要と判断された場合に限られます。ここでは、LEPによる治療が行われる主な病気や症状について解説します。

月経困難症

月経困難症とは、生理痛や腰痛、吐き気などの症状によって、日常生活に支障をきたす状態を指します。原因が明らかではない機能性月経困難症と、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が関係する器質性月経困難症があります。

LEPは、月経困難症に対する治療薬として使用される薬剤です。作用機序として排卵抑制や子宮内膜の増殖抑制などが知られています。

子宮内膜症

子宮内膜症は、本来子宮の内側に存在する子宮内膜に似た組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所に発生・増殖する病気です。

症状が進行すると強い月経痛や慢性的な骨盤痛を引き起こし、不妊との関連が指摘されています。LEPは、子宮内膜症に伴う疼痛などの症状に対する治療の選択肢の一つとして使用されることがあります。

過多月経・月経異常

経血量が著しく多い場合には、過多月経が疑われます。また、月経周期の異常や月経に伴う症状について、原因となる病気が認められた場合には、治療の一環としてLEPが処方され、保険適用となるケースがあります。

PMS(月経前症候群)は保険適用になる?

PMS(月経前症候群)は、症状の内容や診断によって治療方法が異なります。PMSという理由だけでは保険適用の対象にならない場合もあり、保険適用の可否は症状の程度や医師の診断、処方される薬剤などを踏まえて判断されます。 

保険適用ピル(LEP)の種類一覧

保険適用ピル(LEP)の種類一覧

保険適用となるLEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)には、複数の種類があります。代表的なものとして、ルナベル配合錠、フリウェル配合錠、ヤーズ配合錠、ヤーズフレックス配合錠などが挙げられます。

これらの薬剤は、含まれるホルモンの種類や服用方法、特徴などが異なります。

どの薬剤が適しているかは、症状の種類や程度、既往歴、副作用のリスクなどを踏まえて医師が判断するため、診察時によく相談することが大切です

保険適用のピルを処方してもらう流れ

保険適用のピルを処方してもらう流れ

保険適用でLEPを処方してもらうためには、医師による診察と必要な検査を受け、対象となる病気や症状が確認される必要があります。ここでは、一般的な処方までの流れを紹介します。

診察で症状を相談する

まずは診察を受け、生理痛の強さや経血量、月経周期の乱れなど、気になる症状について医師に伝えます。いつ頃から症状があるのか、日常生活にどの程度影響しているのかを伝えることで、適切な診断につながります。

また、これまでの病気の有無や現在服用している薬、喫煙習慣など、LEPを安全に使用するために必要な情報について確認されることがあります。

必要に応じた検査を受ける

症状の原因を調べるために、必要に応じて検査が行われます。検査内容は症状や疑われる疾患によって異なり、問診に加えて超音波検査などが実施される場合があります

検査結果をもとに、月経困難症や子宮内膜症などの有無を確認し、今後の治療方針が決定されます。

医師の診断後にLEPが処方される

診察や検査の結果、保険診療の対象となる疾患と診断された場合には、LEPが処方されることがあります。

処方される薬剤は、症状や年齢、体質、これまでの治療歴などを踏まえて選択されます。服用開始後も、症状の変化や副作用の有無などを確認するため、定期的な診察が必要となる場合があります。

自己判断で保険適用にすることはできない

「生理を楽にしたい」「ピルを安く処方してほしい」といった本人の希望だけでは、保険適用にはなりません。保険診療を受けるためには、医師による診察のうえ、月経困難症や子宮内膜症などの治療が必要と判断されることが前提です。

また、避妊を目的としたOC(低用量経口避妊薬)の処方は原則として自由診療となります。保険適用の可否は自己判断せず、医師へ相談しましょう。

保険適用ピルの副作用・注意点

保険適用ピルの副作用・注意点

LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)は、月経困難症や子宮内膜症などの治療に使用される薬ですが、服用に伴って副作用が現れることがあります

安全に治療を継続するためにも、起こりうる副作用や服用時の注意点を事前に理解しておくことが大切です。

よくある副作用

LEPの服用開始後には、吐き気、頭痛、乳房の張り、不正出血などの副作用がみられることがあります。症状の現れ方や経過には個人差があります。

ただし、症状が強い場合や長期間続く場合は、自己判断で服用を中止せず、医師に相談しましょう。症状に応じて薬剤の変更や服用方法の見直しが検討されることがあります。

血栓症のリスク

LEPの副作用の中でも、頻度は高くないものの、血栓症は注意が必要な重篤な副作用として知られています。特に、喫煙習慣がある方、肥満の方、年齢が高い方などはリスクが高まる場合があります。

服用中に、片側の足の痛みや腫れ、突然の息切れ、胸の痛み、激しい頭痛、視野の異常などの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

服用できない人

LEPはすべての方が服用できるわけではありません。過去に血栓症を起こしたことがある方、重度の高血圧や重い肝機能障害がある方などは、服用が適さない場合があります。

また、35歳以上で1日15本以上喫煙している方など、血栓症のリスクが高いと判断される場合は、服用できないことがあります。安全に使用するためには、診察時に既往歴や生活習慣、服用中の薬について正確に医師へ伝えることが重要です

ピルの保険適用に関するよくある質問

ピルの保険適用に関するよくある質問

ピルの保険適用については、「避妊効果はあるのか」「オンライン診療でも処方できるのか」などの、よくある質問に回答します。

Q
保険適用ピルにも避妊効果はありますか?
A

保険適用のLEPにも排卵を抑制する作用があるため、妊娠を防ぐ効果が期待できます。しかし、LEPは避妊を目的として承認された薬ではありません。

避妊を主な目的とする場合は、避妊薬として承認されているOC(低用量経口避妊薬)を使用することが一般的です。服用目的に合った薬剤について、医師へ相談しましょう。

Q
オンライン診療でも保険適用で処方してもらえますか?
A

オンライン診療で保険適用のLEPを処方している医療機関もありますが、対応の有無や診療方法は医療機関によって異なります。

また、症状や診療内容によっては初診時に対面診療が必要となる場合もあるため、受診を希望する医療機関へ事前に確認しておくと安心です。

Q
保険適用と適用外のピルはいくらかかりますか?
A

保険適用となるLEPの場合、保険診療の自己負担割合に応じた費用負担となります。費用は処方される薬剤や診察内容、受診する医療機関などによって異なります。

一方、避妊目的のOCは自由診療となり、薬剤費に加えて診察料が必要です。費用の目安は医療機関によって異なり、オンライン診療では別途送料などがかかる場合もあります。

ピルの保険適用は「治療目的かどうか」がポイント

ピルの保険適用は「治療目的かどうか」がポイント

ピルが保険適用になるかどうかは、治療を目的として使用するかが大きなポイントです。月経困難症や子宮内膜症などに対して、医師が必要と判断し、保険適用の対象となるLEPが処方される場合に保険診療の対象となります。

一方で、避妊を目的とするOCやアフターピルは原則として自由診療です。自分の症状や目的に合ったピルを選ぶためにも、自己判断せず、まずは医師に相談しましょう