コラムカテゴリ
性感染症
当記事の監修医師
医療法人 御照会 理事長
倉田照久
渋谷文化村通り皮膚科 院長
クラミジアの原因は?性行為以外で感染する?ストレスとの関係も解説
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当記事の主な参照元:
性器クラミジア感染症|厚生労働省
クラミジアは日本で最も多い性感染症のひとつですが、「なぜ感染するのか」「性行為以外でもうつるのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、クラミジアの原因や感染経路、男女それぞれのクラミジアの症状、ストレスとの関係などについてわかりやすく解説します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を目的としたものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関へ相談してください。
この記事の目次
クラミジアの原因は何?

クラミジアは、細菌感染によって引き起こされる性感染症です。正式には「クラミジア感染症」と呼ばれ、主に性器や喉、直腸などに感染します。
原因となるのは特定の細菌ですが、感染に気づきにくいことも特徴で、自覚症状がないまま進行するケースも多く見られます。ここでは、クラミジアの主な原因や感染の仕組みについて解説します。
性行為による細菌感染
クラミジアの原因は、「クラミジア・トラコマチス」という細菌です。この細菌は、性行為(膣性交・オーラルセックス・アナルセックス)を通じて粘膜から感染します。
日本においては、クラミジアは報告数が非常に多く、代表的な性感染症のひとつとされています。感染者との性行為によって感染する可能性があります。
コンドームを使用しない性交や複数のパートナーとの接触がある場合は感染リスクが高まります。
なお、日常生活での接触(食事や入浴など)で感染する可能性は低いとされています。
感染者の約半数が無症状
クラミジア感染の大きな特徴は、自覚症状がほとんどない点です。厚生労働省によると感染者の半数が無症状※とされており、感染していても気づかないまま過ごしてしまうケースが少なくありません。
そのため、知らないうちにパートナーへ感染させてしまう可能性もあります。
症状が出る場合でも、おりものの変化や軽い下腹部痛など軽微なことが多く、見過ごされがちです。無症状であっても感染は進行するため、定期的な検査が重要とされています。
クラミジアの原因はストレスも関係する?

クラミジアの直接的な原因はあくまで細菌感染であり、ストレスそのものが感染を引き起こすわけではありません。
ストレスは感染症全般において免疫機能に影響を与える可能性が指摘されていますが、クラミジア感染症に特化した直接的な関連性は確立されていません。
過度なストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れ、免疫機能が低下すると考えられています。免疫力が低下すると、体内に侵入した細菌に対する防御機能が弱まってさまざまな感染症にかかりやすくなります。
また、疲労や睡眠不足なども重なることで、体調全体が崩れやすくなる点にも注意が必要です。
クラミジアの原因となる感染経路

クラミジアは主に粘膜同士の接触によって感染する性感染症です。性行為の種類によって感染部位が異なることもあり、正しい知識を持つことが予防につながります。ここでは代表的な感染経路を解説します。
性器同士の接触
クラミジアの最も一般的な感染経路は、感染者との膣性交による性器同士の接触です。性器の粘膜を通じて「クラミジア・トラコマチス」が体内に侵入し、感染が成立します。
特にコンドームを使用しない場合は、粘膜が直接触れるため感染リスクが高まります。
クラミジアは無症状のケースが多く、感染していることに気づかないまま性行為を行い、知らないうちにパートナーへ広がる可能性がある点にも注意が必要です。
性器と肛門の接触
性器と肛門の接触(アナルセックス)によっても、クラミジアは感染する可能性があります。肛門や直腸の粘膜から細菌が侵入し、直腸感染を引き起こすことがあります。
直腸に感染した場合、違和感や軽い痛み、出血などの症状が現れることもありますが、無症状のケースも少なくありません。コンドームを使用しない場合や、性器と肛門を連続して接触させる場合などは、感染リスクがさらに高まるため注意が必要です。
オーラルセックス
オーラルセックスによってもクラミジアは感染します。性器と口・喉の粘膜が接触することで、咽頭(のど)に感染するケースがあります。フェラチオやクンニリングスのいずれでも感染の可能性があります。
咽頭クラミジアは自覚症状がほとんどないことが多く、感染に気づかないままパートナーへ広げてしまうリスクがあります。予防にはコンドームやデンタルダムなどの使用が有効です。
性行為以外で感染するケース
クラミジアは基本的に、日常生活で感染することは少なく、空気感染や食事、軽い接触などでうつることはないとされています。
基本的には、性行為による感染がほとんどであることを理解しておきましょう。
クラミジアの原因に心当たりがない!浮気以外で感染する理由

クラミジアに感染しても「思い当たる原因がない」と感じる方は少なくありません。しかし、必ずしも浮気が原因とは限らず、気づきにくい感染経路が関係していることもあります。ここでは主な理由を解説します。
無症状のパートナーから感染している
クラミジアは無症状で感染しているケースが非常に多く、本人も気づかないまま感染を広げてしまうことがあります。そのため、パートナーが感染していても自覚がなく、結果的にうつってしまうことも珍しくありません。
特に「配偶者としか性行為をしていないのに感染した」という場合でも、どちらかが過去に感染したまま無症状で保有していた可能性が考えられます。このようなケースでは、必ずしも浮気が原因とは断定できない場合があります。
過去のパートナーから感染している
クラミジアは感染してからすぐに症状が出るとは限らず、長期間無症状のまま経過することがあります。そのため、現在のパートナーとの関係に問題がなくても、過去のパートナーから感染していた可能性も考えられます。
特に女性では無症状のまま感染が持続することが多く、検査を受ける機会がないまま気づかないケースも少なくありません。「最近の行動に心当たりがない」という場合でも、過去の感染が後から発覚することがあることを理解しておきましょう。
【男女別】クラミジアの症状

クラミジアは男女ともに自覚症状が出にくい感染症ですが、現れる症状には違いがあります。早期発見のためにも、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。
女性のクラミジアの症状
女性のクラミジア感染は約8割が無症状とされており、気づかないまま進行するケースが多いのが特徴です。症状が現れる場合でも軽度なことが多く、おりものの量やにおいの変化、不正出血、下腹部の痛みなどが見られることがあります。
ただし、これらの症状は他の婦人科疾患とも似ているため見分けがつきにくく、放置されがちです。感染が進行すると子宮や卵管へと広がり、不妊や骨盤内炎症の原因となることもあるため注意が必要です。
男性のクラミジアの症状
男性の場合も、クラミジア感染は無症状または軽い症状にとどまることが多く、気づきにくい点が特徴です。代表的な症状としては、排尿時の軽い痛みや違和感、尿道からのわずかな分泌物などが挙げられます。
しかし、症状が非常に軽度なため見過ごされることも多く、感染に気づかないままパートナーへうつしてしまう可能性があります。
放置すると精巣上体炎などを引き起こすこともあるため、違和感がある場合は早めに検査を受けましょう。
クラミジアの治療方法と放置するリスク

クラミジアは適切な治療を受ければ完治が期待できる感染症ですが、放置するとさまざまなリスクを伴います。ここでは治療方法と、放置した場合の影響について解説します。
クラミジアの治療方法
クラミジアの治療は、抗生物質の内服が基本となります。医師の指示に従い、決められた期間しっかり服用することで、多くの場合は治癒が見込まれます。
症状が軽い場合でも自己判断で服用を中断すると、治療が不十分となり再発や再感染の原因になることがあります。
なお、仕事や育児などで通院が難しい場合は、オンラインクリニックを利用して診察・処方を受ける方法もあります。自分の生活スタイルに合わせて無理なく治療を継続することが大切です。
クラミジアを放置すると起こりうるリスク
クラミジアを放置すると、男女ともに不妊症やさまざまな合併症のリスクが高まります。女性では骨盤内炎症や卵管障害、男性では精巣上体炎などを引き起こす可能性があります。
また、感染に気づかないまま性行為を行うことで、パートナーへ感染を広げてしまう恐れもあります。
感染が疑われる場合は、自己判断で放置せず、早めに医師へ相談することが重要です。
治療中は性行為を控え、パートナーも一緒に検査・治療を受けるようにしましょう。
クラミジアの原因でよくある質問

クラミジアに関してよくある疑問について、わかりやすく解説します。
治療中は性行為を控えることが重要です。症状が軽くても感染力は残っているため、パートナーへうつす可能性があります。また、自己判断で治療を中断することも避けましょう。通院が難しい場合は、オンラインクリニックの利用も検討できます。
クラミジアは一度治っても免疫がつくわけではないため、再感染する可能性があります。特にパートナーが未治療の場合、再び感染するリスクが高まります。再感染を防ぐためには、パートナーと同時に検査・治療を受けることが重要です。
クラミジアが自然に治るケースは少ないとされています。放置すると症状が進行し、不妊症や骨盤内炎症などのリスクが高まります。確実に治療するためには、抗生物質による適切な治療を受けることが必要です。
クラミジアの治療はオンライン処方も検討

クラミジアは早期に適切な治療を行うことで、重症化や合併症を防ぐことができます。しかし、忙しさや通院のハードルから受診を後回しにしてしまう方も少なくありません。
そのような場合は、オンライン診療は、通院が難しい場合の選択肢の一つです。しかし、症状によっては対面での診察や詳細な検査が必要となる場合もありますので、医師とよく相談して治療方針を決めることが重要です。